私は普段中学生を教えていて調査書について、内申点についてよく理解していない生徒・保護者の方があまりにも多ってびっくりしています。おそらくネットで調べてもよくわからないものが多いからだと思います。そこでここでは正しい調査書、内申点についての理解と、入試にどのように影響するのかをお伝えします!
まずはこれが調査書というものです!
ごちゃごちゃしていてよくわからないですよね・・・でも入試の合否にかかわるところは主に3つしかありません!
以上だけです!1つずつ詳しく見ていきます!
①学年ごとの出欠日数
まずは出欠日数についてです。上の画像にある通り1学年ごとの欠席日数が記入されています。公欠(インフルエンザなど)は欠席にカウントされませんのでご安心を。
公立高校受験の場合、1年間で7日間(1週間)以上でチェックが入ります。なぜか?よく考えてみてください。高校は義務教育ではありません。高校生の皆さんが納めてくれる学費で成り立っています。したがって、なるべく高校生には学校を中退してほしくない。
また、欠席者が多い学校は、校内の風紀にもかかわります。したがって、公立・私立ともに欠席日数については厳しく見ています。
*ちなみに私立高校は学校ごとに受験資格として「10日以上の年間欠席の生徒は受験不可」などの制限を必ず設けていますので、受験前に必ず確認をしてください。
②中3担任の記入欄
次に中3の担任の先生が記入する欄についてです。大きな枠をこれはとっています!ここには担任の先生が「1.本人の性格・将来の目標」「2.部活・生徒会・ボランティア活動の実績」「3.所得している検定・資格」についてすべて記載します。
1.本人の性格・将来の目標について、よく生徒にこのことを話すと生徒が「担任の先生に嫌われているから俺絶対悪いことを書かれるわ」とかよく言っていますが、そんなことは絶対ないです。なぜなら、担任の先生は生徒たちに無事受験校に受かってほしいと思っています。自分が生徒の悪いことを書くことで受験校に落ちてしまってはそれこそ先生自身も批判を受ける的になってしまいます。したがって、どんな生徒でもいいところを見つけて頑張って書いてくれます(笑)そういうことは高校の先生も100も承知なので、あまり参考にしません。
2.部活・生徒会・ボランティア活動の実績については、それなりの実績があるのであれば多少は高校の先生もプラス評価してくれます。しかし、無いよりもあったほうがいいよねって程度です。
3.所得している検定・資格についても同様です。無いよりもあったほうが、この大きな枠を埋めることが出来るので充実しているように見えますよね。ただし、検定については3級以上(どの検定も3級が中3レベルです)じゃないと書けませんので注意指定下さい!4級は書けません!ちなみに検定を持っている持っていないは12月ごろに担任の先生が検定・資格関係の証明書を提出するようにアナウンスしますので、そのときに出せばOK。検定の合格証明書は大切に持っておこうね!
③内申点
はい来ました!これが最大の合否直結内容です!ここでよく通知表と内申点をごちゃ混ぜで考えてしまっている人がいるので説明します。
◎通知表→学期ごとに出されるもの(学期終わりにもらうので生徒・保護者ともに点数が分かる)
◎内申点→中1・2年生の内申点は3学期終了時に決まる。1年間を総合的に見て各教科1~5段階で付けられる。ただし、中3の内申点は入試が1月2月にあるため、12月に決まる。生徒・保護者は分からない。*たまに12月の3者面談の際に教えてくれる先生もいます><
ここで大事なのは通知表と内申点はまったく違うものということです。内申点を1~3学期の通知表の平均点と勘違いする方がいますがそうではありません。あくまで総合評価という観点でつけられるものです。
私のいる福岡県は、公立高校の合否では中3の内申点しか使いません。したがって上の画像には中1・2の内申点の合計欄は斜線になっていて、中3の合計のみ記載されるようになっています。*他県では中1・2も使うところが多いので、他県の生徒の皆さんはうらやましがる人が多いです笑
基本的に高校の先生は内申点9教科それぞれの学年の合計点だけ見て合否判定の材料とします。
この内申点の合計と本番の入試の点数の2つをメインに合格・不合格が決まることになります。
そして、よくある質問・疑問で私立も同じように合否を決めるのか?ということがありますが、私立はそうじゃありません!
私立高校は、本番の入試の点数だけで合否判定されます!!これ本当です!あくまで実力主義です!*ただ、欠席日数は受験資格でありますよ。
したがって自分が、私立を考えるのか公立を考えるのかで戦い方が変わってくるということですね。