現役最前線で教育業界に携わっている私(けいたく)として、小学生・中学生そして保護者の方にもためになる、わかりやすい情報を提供します!

スタディカフェ

中学入試・高校入試情報記事

中学受験の勉強が難解である理由

更新日:

みなさんは中学受験をご存知でしょうか?

私も地元は熊本で中学受験が盛んな県ではありませんでした。私自身も公立中学に進学した身ですから中学受験の内容については無縁の学生時代でした・・・。しかし大学に進学した際に周りには多くの私立の中高一貫校の出身者が多かったです。

算数数学の塾講師となってから、中学受験の算数の勉強を本格的に始めたのですが・・・恥ずかしながら最初はまっっーーーーーーーーーーーーーーーたく意味不明でした!!!テキスト見ても何言ってんの??って感じです。

その理由は以下の通りです。

①小学生の教科書の範疇を超えて、中学生の範囲である!

②算数が特殊過ぎる!!

③算数は思考力を問う問題が多く、大人でも解けない問題が多い!

①小学生の教科書の範疇を超えている!!!!

一度中学入試の国語・理科・社会の問題をご覧ください。えっこれって小学生で習う用語・知識なの?!って思う問題ばかり出ているはずです。

はい、そうです。中学生教科書内容から出ます。例えば社会は塾でははっきりと「地理」「歴史」「公民」と中学生と同じように分野を分けて3年間かけて詳しく学びます。また、理科でも塾によりますが、理科I・理科Ⅱ、理科Ⅲ、理科Ⅳと分野を分けて詳しく学びます。国語においては古文や漢文は出ないですが、難解な小説・説明文などがでます。これは中学受験用の参考書で対策しないとまったく手が出ません。しかし、塾にいかなくとも保護者の方がご自宅で熱心に指導されている場合、この3教科は何とかなっている場合もあります。でも算数は違うんです・・・

②算数が特殊過ぎる!!

算数は中学生の範囲からでるのでしょうか・・・実はこれは違うんです。正直中学生に出しても解けない問題ばかりです。なぜでしょうか。これは中学生が方程式で解く問題を、方程式を使わずに解かせるのが算数だからです。そのため、中学受験の算数では、中学生なら「方程式」という一つの単元でも中学受験では「和差算」「消去算」「つるかめ算」「過不足算」などの特殊算といわれる単元に分かれています。しかも、方程式でも簡単に解けない問題が実際に入試で出ます。ではこういった問題はどうやって解けばよいのでしょうか。これを解く方法が「線分図」「面積図」などの図を書いて問題を整理して解く方法です。つまり、中学入試では、いかに問題の条件を図などで整理してそこから考えて解くことが出来るかという算数本来の力を測る問題が出されるのです。これは大人でも容易には解けません。

こういった理由から自宅で熱心に保護者の方が指導している場合でも、算数においては教えることが出来ないということが続出します・・・

③算数は思考力を問う問題が多く、大人でも解けない問題が多い!

先ほど算数が特殊すぎて大人でも難しいと言いました。簡単にいうと考える力(思考力)を問う問題ばかり出るからです。例えばどんな問題のことでしょうか。そこで、さっそく実際に中学受験で習う算数の問題を解いてみましょう!

問題:156、210、291の3つの数をある整数でわると、どれも割り切れず、あまりがどれも等しくなりました。ある整数とはいくつでしょうか。考えられるだけすべて答えなさい。

さあいくつになるか、これをご覧になられている皆さん自分のプライドにかけて考えてみてください!!ちなみにこれは塾では小学5年生でならう問題です!

答えは出たでしょうか??では出た方は、これを小学生に教えるときにどんな風にして教えてあげますか??

では塾講師として長年指導してきた私の場合の指導方法をお伝えします!!

まずは上の写真のような線分図を書いてみます。このときのポイントは「線分図では同じ大きさのものはそろえて書く!」ということです。したがってそろえて書くためにあまりを左端にそろえて書きます。すると、あまりから右側の線のところはどこでもある数で割り切れている分ですから、ある数がどこでもきっちり収まっているはずです。(左の線分図ではある数を赤丸で書いています。)そうすると156と210の差の54にも、210と291の差の81にもある数がきっちり収まることがわかります。つまりある数の倍数は54と81の約数なんです。ではある数はどうやって求めるのか。ある数は、54と81を割ることができるのですから54と81の公約数ということになります。これを調べると、公約数は1、3、9、27と分かります。ただし、1と3の場合で156・210・291を割るとあまりは0になってしまうので、1と3はダメです。したがって答えは、9と27です!

 

いかがでしょうか。大人でも解くのが難しいですよね。でも中学受験を勉強する子供たちは線分図を使いこなしますから、写真のように条件を整理することで解いてしまうのです。

最後に

この中学受験、私立中学に実際に進学しなくとも、公立中にいっても、高校受験の際に、そして大学受験でもこれらの知識は大いに役立ちますし、とてつもないアドバンテージとなります。しかし問題点は中学受験を扱っている塾の授業料の高さです。月4~5万円が普通です。このハードルの高さを何とかできないかと私自身考えています。もっと多くの方に中学受験の勉強を気軽にできるようにしたい。そこで今、中学受験用の算数の動画をYOUTUBEにあげる計画を立てております。塾に行かなくても中学受験算数を塾に行っているのと同レベルで学べる環境を提供したい。その思いだけで動いています。どうぞご期待ください!動画が完成しましたら、こちらのブログで告知させていただきます。また、私がやっているツイッターでも発表させていただきますので、どうぞよろしくお願いいたします!

以上、詳しくもっと知りたい方は、ツイッターにて受け付けています。https://mobile.twitter.com/Z7JRNCjT5DXctjD

-中学入試・高校入試情報記事

Copyright© スタディカフェ , 2024 All Rights Reserved Powered by STINGER.