エレファントシンドロームという言葉を皆さんは聞いたことがありますでしょうか。
東南アジアでは像を調教する際に次のような方法でやるそうです。
大人の像であれば、自分を縛る細い木などいとも簡単に千切ることが出来るはずです。
でもその像は決して繋がれた鎖の範囲から出ることはないと言います。
この像と同じように人間も、自分の過去の体験などから無意識に限界を決めてしまって挑戦しようという気持ちや自信がない状態になる場合があります。これをエレファントシンドロームというのです。
飛ばないノミ
同じように「飛ばなくなったノミ」という話があります。
皆さんにもこの2つの話を聞いてピンとくるものがあったのではないでしょうか。
受験間近の受験生の皆さんなら、「やっぱり自分には無理かもしれない」という思いや、「理由はないけどなんか上手くいきそうにない」という根拠のない不安が襲っているかもしれません。そのような思いに駆られることは決してあなただけではありません。おそらくほとんどの人にとって人生初めての入試。不安があって当然です。
しかし上の2つの話のように、時に人は、自分自身の思い込みによって、本来の力を発揮できなくなります。入試直前で大事なことは、「あなたが持っている本来の力を本番で発揮できるようにしていく」ことです。
そのためにはどうすればよいのか。
最後にとっておきの方法を2つお伝えします。
①幸せだから歌うのではない。歌うから幸せなのだ。
これは有名なアメリカ心理学の父と言われるウィリアム・ジェームス(1842〜1920)の言葉です。つまり、歌っていれば楽しくなる、泣いていれば本当に悲しくなっていく…。ある感情を感じているフリをしているうちに、実際にそう感じるようになる、ということ。
他にも、人は楽しい時に笑いますが、無理やりにでも笑っていると楽しくなってくるように、元気がなくても元気なポーズをすると力がみなぎってきます。このことをしっかりと理解すると様々なことが見えてくるようになります。
ここで自信を持って入試本番に臨みたい人はどうすればよいかが分かります。
それは自信をもったポーズをとることです!
例えば、自信がある人は外見的にどんな状態でしょうか?
背筋が伸びている、胸を張っている、腕を組んでいる、足を組んでいる、椅子に座った時にのけ反っているなど・・・
パワーポーズをした途端に身体の内側に変化が起こることがハーバード大学の社会心理学実験で分かっています。具体的には男性ホルモン(やる気ホルモン)が増えるのです。
自信がないときどうしたらよいのか、それは無理に気持ちを変えて自信を持とうとするのではなく、自信がなくても自信のある堂々とした姿勢でいることです。
②プラシーボ効果
不眠症の患者には、睡眠薬が処方されますが、あまりにも継続的に処方してしまうと体に悪影響を及ぼします。そこで処方されるのが偽薬です。この偽薬、見た目は薬のような瓶に入っており、ラベルもしっかりとしたものが貼ってあり、いかにもちゃんとした薬のような見た目です。しかし、睡眠を促す成分はまったく入っておらず、入っているのはブドウ糖などの関係のない成分です。
でも、これを処方された患者は、睡眠薬が処方された時と同様の効果を感じるというものです。
皆さんの勉強も同じです。例えば、今の自分の勉強で本当に合格ができるのか、成績が伸びるのか不安を抱えたままやっているとつくはずの力もつきません。
今やっている勉強法は、自分にとってベストな勉強だと言い聞かせて取り組むことだけでも効果はきっと変わります。
また、受験に合格したときの自分、周りの様子などをイメージする、成績が上がった時にどんな気持ちになるか想像することも大きなパフォーマンス発揮の力となります。
有名なYouTuberの鴨頭先生の言葉でSOS(そう思ったらそうなる!)
というものがあります。これはいわゆるプラシーボ効果です。*実際の鴨頭先生の映像を見たことがない方はどうぞ↓
皆さんが入試本番で最高のパフォーマンスが発揮できることを心より願っています。
また成績で悩んでいる皆さんが勉強が楽しくなり、成績が向上することも願っています!